ドアパンチによるヘコミ修理について

ドアパンチによるヘコミ

今回は、ドアパンチについて、最近ネットニュースとかでも取り上げられていたので何かの役に立てばと、個人的な視点でまだデントリペアを知らない方向けにブログを書いてみようと思います。

ドアパンチとは

まず、ドアパンチですが、その名のとおりドアをぶつけて(パンチされて)出来たヘコミです。当店でもデントリペアをご依頼いただく中で最も多いヘコミはドアパンチによるものです。

車を駐車中に隣の車のドアをぶつけられたことによって出来たヘコミですが、軽くコツっとぶつけられた小さなものから強風にあおられドアが勢いよく思いっきりぶつかった大きなヘコミまで様々です。また、塗装が削れ下地が出てしまっているヘコミから、塗装のダメージはないヘコミ、ぶつけたドアの塗装が付着していたり薄い傷はあるけどコンパウンドで磨けば消えるヘコミ等、様々です。また駐車中に車のドアをぶつけられて出来るヘコミなので、車の側面(ドアやフェンダー部)にぶつけられたヘコミが一般的です。

レクサスRXリヤドアのデントリペア

ドアパンチのヘコミ修理方法について

ドアパンチのヘコミの修理方法ですが、大きく分けて3パターンあるかと思いますので、それぞれのポイントを説明したいと思います。

<3パターンの修理方>
1.パネル交換
2.板金塗装
3.デントリペア

パネル交換

ドアが強烈にぶつかりヘコミの損傷が激しい場合、板金塗装での修理も難しい場合があります。またアルミパネル等、パネルの材質によっても板金塗装での修理が不可となる場合もあり、その場合はパネル交換となります。パネル交換の場合は、新しいパネルに塗装をして交換となります。価格を抑えるために中古パネルに交換する場合もありますが、今回は新品パネルに交換する場合とします。

(メリット)
・パネル自体を交換するので、板金不可となるような激しい損傷でもキレイに修理することが可能。
・パネルを補修する必要がないので、塗装以外は品質が一定している。

(デメリット)
・修理費用が高額になります。(保険対応の場合、板金塗装で対応可能なら板金塗装となり、保険会社が認めればパネル交換となります。自費の場合は中古パネルを探すという選択肢もあると思います。)
・新品の供給パネルは塗装していない為、塗装が必要(新車時のオリジナルの塗装ではなくなります)です。その為、再塗装による補修跡(再塗装による色味の違いや肌とかは、塗装のクオリティー次第)は残ります。また前後パネルとの色味の違いをなくすため、ぼかす必要がある場合は、塗る範囲が広くなる場合があります。
・パネルを交換するため、ドアやフェンダーであれば修復歴にはなりませんが、交換したということはわかります。

※個人的な感想ですが、再塗装による補修跡は塗装のクオリティー次第ですが、松竹梅で分けるとすると竹でもプロが見たらわかるけど、一般の方が見たらほぼ分からない位キレイなレベルだと思います。松だとプロが見てもなかなか分からない位ばっちり仕上げられる業者さんも多くいると思います。

板金塗装

ドアパンチのヘコミの損傷が板金工程によって修理が可能であれば、板金塗装による修理可能です。板金塗装の場合は、板金作業やパテ入れにより、形を復元して、再塗装となります。

(メリット)
・ヘコミに塗装削れ、傷などがある場合でも再塗装によりキレイに修理可能。
・パネル交換に比べると修理費が比較的安く済む。
・デントリペアでは対応できないようなヘコミでも修理可能(板金不可の場合はパネル交換)。

(デメリット)
・板金や再塗装による補修跡は残ります。
・パテ痩せ等の経年による変化がある場合がある。

※板金塗装による補修跡は、技術者の技量や損傷の程度、ボディ色によっても異なるかと思います。板金塗装も松竹梅ですが、クオリティー重視でバッチリ直したいか?価格重視でパッと直すか?によってどこまでやるかも変わると思いますので、修理の予算によって品質が変わってくるのが実際のところかと思います。決してどちらが正しいということもなく価値観の問題だと思います。

デントリペア

デントリペアは、専用のツールでヘコミそのものに手を加えて鉄板を元の形に復元する技術なので、パネル交換や板金塗装とは異なり再塗装を行いません。ドアパンチの場合、小さいヘコミが多いので、そのようなヘコミの修理に最適です。また再塗装による補修跡が残らないのでお車の価値も落としません。パネル交換となるような大きなヘコミの場合でも条件が合えばデントリペアで修理可能(技術者の技量による)なものもございます。

(メリット)
・再塗装を行わないので、新車時の塗装を残したまま修理が可能。その為、再塗装による補修跡は残らない。
・パテ入れや再塗装を行わないので、色味の変化やパテ痩せなどの経年変化がない。
・修理時間が板金塗装よりも短く済む。
・小さなヘコミの場合、基本的には板金塗装よりも安く済む。

(デメリット)
・傷があるヘコミの場合は、再塗装をしないので傷は残る。
・あらゆるすべてのヘコミがデントリペアで修理できるわけではない。条件が合わない場合は小さいヘコミでも修理不可または補修跡が残る場合がある。
・ヘコミの大きさや条件次第では、価格的メリットは薄くなる。
・作業する技術者の技量により、修理出来る範囲や仕上がりのクオリティーが異なるので業者選びが重要。

デントリペアの詳細はこちらから

修理方法の考え方

前述のとおり、ドアパンチのヘコミを直すとなっても、いくつかの修理方法があります。どの方法が正解ということはないと思いますし、価値観や予算によっても何を選択するかは変わってくるのかなというのが個人的な意見です。それぞれにメリットやデメリットがあり、また修理できる領域も変わってくるので、それぞれのいいところを使い分けていくのがいいかと思いますが、個人的にこんな考え方がいいのでは?というのをまとめてみると、大きく分けて傷があるのか?ないのか?によるかと思います。

1.ドアパンチによって出来たヘコミに塗装削れや傷がある場合。
傷もしっかり直したい場合は再塗装をするしかないので、板金塗装の領域となります。その上で板金が出来ない損傷の場合、または板金でも修理できるけどクオリティーを求めると交換の方が好ましい場合は、パネル交換をして塗装という感じかと思います。

しかし、傷だと思ったら相手の塗装が付いていただけという場合もよくあるので、そこら辺はチェックが必要です。また、磨いたらほとんど目立たない場合や小さな塗装削れであればパネル一枚塗り替えるよりタッチアップを塗って、新車時の塗装を残せるほうがいいという方の場合は、デントリペアでの修理も選択肢となります。そこら辺は価値観によるところです。

塗装削れのあるヘコミをデントリペアで修理した例↓デントリペアのビフォアーアフター

2.傷が無いヘコミの場合、または傷は我慢する場合。
傷が無いのであればデントリペアが最適な修理方法かと思います。ただし、デントリペアは鉄板が伸びすぎていたり、アクセス条件が合わないと修理が出来ない場合もありますので、まずはデントリペアで修理可能かを確認して、だめなら板金塗装という流れが良いかと思います。
また、デントリペアで修理が可能か?は、直接デントリペア業者に確認しないと正確なことはわからないと思います。
当店でもよくありますが、ディーラーやほかの業者さんで、大きいから、アルミパネルだから、プレスラインだからなどの理由でデントリペア不可の為、板金塗装になる、またはパネル交換となりますと言われたヘコミでも当店で問題なくデントリペアで修理可能なケースが普通にあります。逆に小さいヘコミでも悪条件が重なり、これはちゃんとは直りませんというヘコミもあります。また、そこら辺は技術者の技量によっても出来る範囲や仕上がりのクオリティーも異なるので出来れば直接相談されるのをお勧めします。

余談ですが、お客様が板金塗装屋さんにドアパンチ修理の相談に行ったら、このヘコミで塗りなおすのはもったいないからデントリペア屋さんに相談してみなとアドバイスをもらって来ましたというお客様も多くいらっしゃいます。良心的な板金塗装屋さんだと、そのようにアドバイスをくれたり、提携しているデントリペア業者がいたら呼んでくれたりする場合も多いかと思いますので、なじみの板金塗装屋さんがいれば相談してみるとよいかと思います。

まとめると、ヘコミに傷があり、その傷が許せなければ板金塗装屋さんに相談。傷が無かったり、傷は我慢する場合はまずデントリペア業者に相談するのがいいと思います。またデントリペアで修理可能な場合は、板金塗装にはないメリットがあります。

ベンツR350のデントリペア

デントリペアで修理した場合のメリット

ドアパンチの場合、強風にあおられガッツリ塗装も割れている大きなヘコミの場合もありますが、基本的には停車中にドアをゴンっと当てられたヘコミなので、走行中の交通事故による損傷とは違い、比較的小さ目なヘコミが多いかと思います。そのようなドアパンチによるヘコミの場合、傷があっても磨けば目立たなくなるようなヘコミの場合はデントリペアによる修理が最適かと思います。ここではデントリペアで修理が可能だった場合の利点をいくつか挙げたいと思います。

1.新車時の塗装を残すことが出来る。
板金塗装で修理する場合、小さいヘコミでも再塗装が必要になってしまうため、塗りなおしによる補修跡は残ってしまいます。しかしデントリペアの場合は再塗装をせずにヘコミそのものに手を加えて修理する為、新車時の塗装を残すことが出来ます。これが最大のメリットかと思います。よって塗り直しによる補修跡は残りませんので、車の価値を下げません。売却時にも有利です。

2.板金塗装と比べるとリーズナブルに修理可能。
小さなヘコミの場合は、板金塗装よりも安く修理が可能なものが多くあります。基本的にヘコミの大きさによって金額設定をしている業者さんが多いと思いますので、大きくなれば価格的メリットは薄まりますが板金塗装と同じ価格となった場合でも、塗りなおしによる補修跡が残らないという利点があります。
また、もしも自分が加害者となり、保険を使って相手に修理してもらう場合、小さなヘコミであれば免責金額の範囲を超えないで修理可能なものも多くあると思います。例えば免責金額が5万円で修理費が3万円で収まった場合、保険を使ってもどのみち3万円は自費になります。その場合、保険は使う必要はないので等級ダウンも無くて済みます。また被害者側も塗り直しによって車体の価値のを下げる必要もなくて済みます。

3.修理時間が短い
小さいヘコミの場合、基本的には数時間で修理可能です。その為、修理期間中に必要な代車費用・レンタカー代などもおさえることが出来ます。また営業ナンバーの車両で変わりが効かない場合でも即日修理が可能なので本来業務に支障がない時間などに修理が可能です。

4.ハイクオリティーな仕上がり
熟練の技術者がしっかり仕上げた作業では、修復跡がわからないハイクオリティーな仕上がりが可能です。またパテ入れによる整形工程や塗装工程もないので、色味の違い、パテ研ぎ痕やパテ痩せによる経年変化等もございません。もちろん未熟な技術者による作業や元々デントリペアには向かないヘコミを無理やり直した利した場合は、補修跡が残ることもあるかと思いますが、小さいドアパンチくらいのヘコミであれば、傷が無ければ新車同等レベルでの修理が期待できると思います。
また、もしも被害者側だったとすると、相手が保険で修理した場合でも板金塗装で直した場合は、ヘコミは直ってもパテ入れや塗り直しによる補修跡は残り、細かいことを言えばドアパンチを受ける前の状態と比べると、お車の価値は下がってしまいます。それはもう仕方がないことなのですが、もしもデントリペアでオリジナルの塗装をそのまま残すことが出来たら、そのような悩みも解決できるかと思います。

ドアパンチデントリペアによる修理例↓
Nbox、ドアのプレスラインのデントリペア Nbox、ドアのプレスラインのデントリペア

傷有のヘコミ↓
レヴォーグのフロントフェンダーのヘコミをデントリペアで修理 レヴォーグのフロントフェンダーのヘコミをデントリペアで修理

プレスラインへのドアパンチ↓
トヨタノアの助手席のヘコミをデントリペアで修理ビフォアー トヨタノアの助手席のヘコミをデントリペアで修理アフター

若干傷有のドアパンチ↓
XVリヤドアのヘコミをデントリペアで修理 XVリヤドアのヘコミをデントリペアで修理

同じ車に何度もぶつけられたドアパンチ↓
ハイラックスのドアをデントリペア ハイラックスのドアをデントリペア

縦に長く凹んだドアパンチ↓
86のドアパンチをデントリペア修理 86のドアパンチをデントリペア修理

相手のドアの角がガツっと入ったドアパンチ↓
プリウス運転席ドアのヘコミをデントリペアで修理ラインボード プリウス運転席ドアのヘコミをデントリペアで修理ラインボード

隣の駐車場の人に何度もやられたドアパンチ↓
ドアパンチ5連発のヘコミをデントリペアで修理 ドアパンチ5連発のヘコミをデントリペアで修理

緩やかなR形状を潰したドアパンチ↓
スイフトのドアパンチをデントリペア スイフトのドアパンチをデントリペア

グチャッと大きくつぶれたドアパンチ↓
ソリオのドアパンチをデントリペア ソリオのドアパンチをデントリペア

その他、デントリペアの作業事例はこちらから

まとめ

もしも、ドアパンチの被害にあってしまい、そのヘコミを直すのであれば、ひとまずデントリペア業者に相談し、デントリペアでダメなら板金塗装という流れがお勧めです。イメージ的にはパネル交換は板金塗装の先にあるという感じです。
またデントリペアは、基本的には板金塗装よりもお安く修理可能なものが多いですが、決してデントリペアは予算が無い時の格安板金塗装の代わりということではありません。板金塗装と作業工程が異なりますが、デントリペアは修復跡がわからないハイクオリティーな仕上がりを可能とする歴とした修理技術です。そして仮に損傷の範囲が大きく、板金塗装と同等やまた高くなった場合でもオリジナルの塗装を残し、車両の価値を下げないというメリットがあることも考慮いただければと思います。もちろんデントリペアで修理した場合でも保険での対応も可能ですので、保険をご利用の場合は、ご相談いただければと思います。

最後に、パネル交換も板金塗装もデントリペアもあくまで修復作業です。厳密に言ってしまえば100%完全に元通りということは、どの修理方法でもありません。その中でより100%に近づけるように各業者さんは頑張っているんだと思います。また板金塗装屋さんもデントリペア屋さんも技術職の仕事ですから、同じ既製品を販売しているようにすべての商品が一緒ということではありません。品質重視の方や価格重視の方などそれぞれの価値観があると思いますので、自分のニーズに合い、納得のいく業者さんに修理を依頼されるのが良いかと思います。